金ナノ粒子はバルクと異なる光学的特性を有しているため,表面増強ラマン散乱(SERS)を用いた化学分析への応用が期待されている. 一般的に,金ナノ粒子は塩化金酸中のAuイオンを還元することで作製されるが,従来のバッチプロセスでは溶液中に還元されたAuモノマー濃度を制御できず均一粒子径の金ナノ粒子が得らない. そこで本研究では塩化金酸と還元剤の混合速度によってAuモノマー濃度を制御し,SERSに最適な60 nm均一金ナノ粒子の作製を目指している. 2つのバルブレスマイクロポンプを交互に駆動させて送液する脈動混合法を用いて混合を行うことで,ポンプ駆動切り替え周波数によって2液の混合速度制御が可能となった.
【主な研究発表】
- K. Sugano, H. Yamada, O. Ichihashi, T. Tsuchiya and O. Tabata, “Fabrication of Gold Nanoparticle Using Pulsed Mixing Method with Valveless Micropumps”, MEMS2006, pp.546-549.