企業研究者・技術者の方へ
ナノ・マイクロシステム工学研究室へようこそ。当グループではMEMS(微小電気機械システム)について幅広い観点での研究を行っています。主として、センサ、アクチュエータとそれを実現する加工技術、材料技術、またそれらの評価技術についての研究テーマを実施しています。詳細は研究トピックスをご覧ください。
土屋は東京大学工学部精密機械工学科、同大学院工学研究科精密機械工学専攻の時にセンサの研究に出会い、半導体微細加工技術と強誘電・圧電薄膜成膜とその物性評価の技術を学びました。修士課程修了後、株式会社豊田中央研究所で自動車用センサとマイクロスケール材料の機械的物性評価の研究に従事し、この間に名古屋大学工学研究科マイクロシステム工学専攻で博士後期課程を修め、学位を取得しました。2004年に京都大学大学院工学研究科機械工学専攻助教授として着任し、その後もMEMSとその信頼性の研究を中心に様々なテーマに取り組んできました。2011年に共用を開始した微細加工の共用設備である京都大学ナノテクノロジーハブ拠点の設立から深いかかわりを持ち、現在もヘビーユーザであるとともに拠点の運営責任者としての活動も行っています。
従前より企業との共同研究も多く実施しています。10年余りの企業研究所での経験に基づく、半導体微細加工装置、施設についての知識、またMEMSデバイスの設計、製作、評価、さらにはその材料、デバイスの信頼性に関する知見を持っており、特に、シリコンMEMS、さらにはその機械的信頼性については、多数のデータを取得、考察してきており、皆様のMEMSデバイスの研究開発にお役に立てることも多いと思います。次のような方、ぜひご相談ください。
- アイデアがあり微細加工を用いてデバイスを試作したいがどこから手を付けていいかわからない。
- MEMSを作ってみた、使ってみたがどうも理解できない部分がある。
- 今考えているアプリケーションにMEMSを使いたいが、これでよいか、また信頼性的に大丈夫かどうかわからない。
また、最近のテーマとしては以下のものがあります。
- MEMSの機械的信頼性
- 単結晶シリコンの破壊と疲労
- MEMS試験デバイスを用いたナノ材料・物性計測
- へき開破壊によって創製したナノギャップにおける熱輸送の計測
- 慣性センサ
- (100) 単結晶シリコンを用いたリング型振動ジャイロスコープ
- 単結晶ニオブ酸リチウムを用いた軸対称振動ジャイロスコープ
- MEMSを用いた機械学習
- 周波数変調型加速度センサを用いた物理リザバーコンピューティング
- 静電結合非線形MEMS振動子アレイ
- MEMSミラーアレイの同期駆動に関する検討
- イオン液体を推進材に用いた超小型衛星用エレクトロスプレイスラスタ
- Cycloolefin polymer (COP) を用いたマイクロ流体デバイス
上記はもちろん幅広い関連領域でのご相談に応じます。最初にお話を伺わせていただき、必要に応じて共同研究などのメニューをご紹介させていただきます。産学連携の枠組みについてはこちらを確認ください。わからないことがあればご連絡いただければ幸いです。