過酷環境下で動作するMEMSデバイスの信頼性向上のためには,機械特性に及ぼす周囲環境の影響の把握が重要です.MEMSで広く用いられる単結晶シリコンは室温では脆性破壊を起こし,高温では延性破壊を起こすことが知られています.本研究では,この脆性延性遷移温度へのサイズ効果に注目しています.赤外集光加熱を用いた高温真空引張試験装置を開発し,数百nmから数μm程度の幅・厚さを持つ微小構造における破壊強度の変化・すべりの生じる条件を評価しています.
【応用先】
- 単結晶シリコン破壊強度のデータベース化
- 高信頼性なMEMSデバイスの設計指標
[論文]
- A. Uesugi, Y. Hirai, T. Yasutomi, T. Tsuchiya, and O. Tabata, Jpn. J. Appl. Phys., 2015, Vol. 54, 06FP04.
- A. Uesugi, Y. Hirai, T. Tsuchiya, and O. Tabata, The 28th IEEE International Conference on Micro Electro Mechanical Systems, MEMS2015.