形状記憶合金薄膜アクチュエータの基礎技術とその応用


近年加速的にデバイスの小型化が進み,これに伴い小型でかつ高性能なマイクロアクチュエータのへの要望が高まっている. 一般的なマイクロアクチュエータである静電気力駆動型は小型化・変位・応答性,また圧電駆動型は出力・応答性の点で優れている. しかし,小型で且つ高変位と高出力を両立できるアクチュエータは未だ提案されていない. 本研究は単位体積当たりの仕事量の点で従来のマイクロアクチュエータを大きく上回る(5×107 J/m3)形状記憶合金薄膜に着目し,小型で且つ変位・出力の両立を可能とするマイクロアクチュエータの実現とその応用を目指している. 現在はアクチュエータの基本的な構造とその特性予測手法,そして応用としてPCマウスやモバイル機器への搭載が可能な超小型触覚ディスプレイへの応用について検討している.


【主な研究発表】
  • W. Yoshikawa, A. Sasabe, K. Sugano, T. Tsuchiya, O. Tabata and A. Ishida, “Vertical Drive Micro Actuator Using SMA Thin Film for A Smart Button”, MEMS2006, pp.734-737.

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