ナノスケール材料引張試験用静電容量型MEMSデバイス


56 カーボンナノチューブ(CNT)やフラーレン(C60)に代表されるカーボンナノ材料の機械的性質評価について研究しています.我々は特に引張試験に着目し,これまで実現されていない,伸び検出分解能1nm,荷重検出分解能1nNでの高分解能なナノ材料引張試験を目標としています.この目標達成のため,これまでに独自の静電容量型MEMS引張試験デバイスを開発し,当デバイスが目標分解能を備えたものであることを確認しました.一方で,試験片としてポリマー化したフラーレンからなるC60ナノワイヤの架橋構造をデバイス上に設置し,その引張試験を実施しました.


【主な研究発表】
  • 宮本 憲治, 城森 知也, 菅野 公二, 土屋 智由, 田畑 修, “電磁式天秤を用いたマイクロ構造のバネ定数測定”, 日本機械学会2006年度年次大会
  • Yasutake Ura, Koji Sugano, Toshiyuki Tsuchiya, Osamu Tabata, “Tensile Testing of Fulleerene Nano Wire Using Electrostatic MEMS Device”, IEEE Transducers 2009, Denver
  • Toshiyuki Tsuchiya, Yasutake Ura, Tomoya Jomori, Koji Sugano, Osamu Tabata, “Free-standing C60 nanowire fabricated using XeF2 sacrificial dry etching”, J.Micro/Nanolith. MEMS MOEMS, Jan-Mar 2009/Vol.8